ライターの仕事をしていると、記事に対してフィードバックをもらう機会があります。
特に専門性の高い記事では、公開前に専門家チェックが入るのが通常です。
もしあなたもライターとして記事を書いているなら、「どこを見直せばいいのか分からない」という瞬間、ありませんか。
先日も、そのチェックで複数の指摘を受けました。
内容はどれも正確で、妥当なものばかりでした。
「ここは〇〇が正確です」「条件によって異なります」「地域によって違いがあります」。
ただ、読み進めるうちに、別のことを考えていました。
一つひとつの指摘は理解できる。
でも裏を返すと、これは「自分の知識が足りていない」ということでもあります。
このままだと、また同じところでミスするかも。

落ち込むより先に、「何を覚えておけば防げるか」を考えていました。
まず、指摘を「整理」する

感情的に受け取ると時間を使うだけなので、まず指摘を並べて眺めます。
今回の場合、箇条書きにするとこうなりました。
- 期間の記載が不正確:例外条件を見ていない(古い情報のままになっているなど)
- 条件による違いが反映されていない:ケース分けしていない
- 地域差への言及がない:一般化しすぎている
一見バラバラに見えますが、少し視点を変えて見ると、実は「確認が必要だと気づいていながら保留したままにした箇所」でつまずいていました。
「流した箇所が、全部裏目に出た」
制度や手続きを扱う文章では、「細かい条件」が本当に重要になります。
適用期間はいつまでか。例外ケースはあるか。
地域によって運用が違う場合はどうか。
書いているとき、こういう箇所で一度立ち止まっていました。
「ここ、確認が必要かも」と。
でもそのまま書き続けてしまった。
判断を保留したまま、文章を完成させてしまいました。
指摘を整理するのは、落ち込むためじゃなく「次に何をするか」を決めるためです。
今回の整理から出た答えは、「執筆中に保留した箇所を、保留したままにしない仕組みが必要」ということでした。
「整理した原因」をプロンプトに落とし込む

私はAIツールを執筆補助に使っています。
構成の確認、文章のチェック、リサーチの補助——使い方はいろいろありますが、今回の反省で「指摘されやすいポイントを事前にチェックする」用途を追加しました。
要するに、AIに「これ、大丈夫そうですか?」と聞く工程を作った、ということです。
この3つは「制度記事で事故りやすいポイント」なので、先に潰しておくことで精度が上がります。
プロンプトに追加した確認項目はこちら。
追加したチェック観点(制度・手続き系の記事向け)
この記事を読んで、以下の観点で確認してください。
- 期間・期限の記載:「〜から〜まで」が正確に書かれているか。 現在も有効かどうか、確認が必要な箇所はあるか。
- 条件による違い:「人によって異なる」ケースがあるのに、 一律の記述になっていないか。
- 地域・自治体差:国の制度だとしても、運用や細則が 地域によって異なる可能性がある箇所はあるか。
この3つは、今回の指摘から直接引き出したものです。
汎用テンプレートではなく、「自分が実際に見落とした箇所」から作っているのがポイントだと思っています。
ミスから作ったチェックリストは、ミスを防ぐ解像度が高い。
自戒を外付けにしているとも言えます。
もちろんAIが全てを正確に判断できるわけではありませんが、「確認が必要かもしれない箇所を拾い上げてもらう」だけでも十分意味があります。
執筆中に流した箇所を、提出前にもう一度見直すきっかけになります。
再発防止の考え方:「なぜ流したか」まで掘る

指摘の内容を整理して、プロンプトに追加する。
ここまでは再発防止の「手順」です。
ただ、もう一段掘ると別のことが見えてきます。
なぜ、流したのか。
私の場合、「ここは多分大丈夫だろう」という感覚で書き進めていました。
調べれば確認できるのに、確認を後回しにした。
いえ、正確には、確認を「しないまま」終わらせました。
これは制度系記事に限った話ではないかもしれません。
情報量が多い記事、専門性が高い記事、調べるのに時間がかかる記事。
こういうテーマで書くとき、「多分こうだろう」という推測が混入しやすいです。
だから今は、執筆中に「ここ、本当に確認したか?」と自問する習慣を意識して持つようにしています。
確認したなら根拠をメモする。
確認していないなら、その箇所は後で必ず戻る。
「あとで確認する」と決めた時点で、ほぼ忘れます。
地味なことですが、こういう習慣がないまま仕事量だけ増えると、指摘の数も一緒に増える気がします。

まとめ
指摘を受けたとき、私がやることを整理するとこうなります。
- 指摘を並べて、共通する原因を探す
- 原因をプロンプトのチェック項目に変換する
- 「なぜ流したか」まで振り返って、執筆習慣を修正する
指摘はミスの記録ですが、整理すると「自分の弱点マップ」になります。
同じ指摘を繰り返さないために、プロンプトや習慣という形で自分の外側に残しておく。
完璧な原稿を毎回書けるとは思っていません。
でも、同じ場所で同じミスをするのは避けたいと思っています。
指摘はミスの記録ではなく、「再現性を作るためのデータ」だと思っています。