投稿日:2025年10月22日 | 最終更新日:2025年10月22日
最近、「外に出たいな」「刺激が足りないな」と感じることが、ほとんどなくなりました。
でも、ほんの少し前までは違っていて。
私は、雇用されて働く毎日に、ずっと息苦しさを抱えていたんです。
仕事はこなしていたけれど、常に張りつめている感じで、心が休まらなかった。
だから、終業後や休日には、とにかく「外の刺激」で気をまぎらわせようとしていました。
平日も予定を入れて、飲みに行ったり、誰かと会ったり。
疲れているのに、それでも外に出かけてたのは、「楽しいことをしたい」というより、働くことで削られた自分を、なんとか取り戻したかったからだと思います。
週末も、じっとしていると落ち着かないわけじゃないんだけど、「平日は自分の時間なんてないんだから、今くらいはやりたいことをやらなきゃ」って気持ちが強くて。
たぶん私は、やりたいことができない日々の反動で、刺激に手を伸ばしてたんですよね。
でも今思えば、それって癒しじゃなくて、ただのごまかしだったのかもしれません。
でも今は、静かに家で「何かを作っている時間」が、何よりも満たされる。
娘と並んで手を動かしたり、ひとり黙々とブログを書いたり。
そういう「内側の快」を味わっていると、外に刺激を求める必要がなくなってきました。
この記事では、「なぜ外の刺激がいらなくなったのか?」という私の変化の背景と、HSS型HSPという気質との向き合い方について、私なりの視点で綴ってみようと思います。
外に刺激を求めていた頃の私(HSS型HSPの典型)
私が自分の気質に「HSS型HSP」という名前がつくことを知ったのは、数年前のことでした。
- 人と話すのは楽しいけど、あとからドッと疲れる
- 五感が敏感で、特に音や匂いに影響されやすい
- ちょっとしたことで気持ちが揺れる
- でも同時に、退屈が怖くて、新しい刺激を探してしまう
そんな、「内向さ」と「刺激欲求」が両方あることに、ずっと戸惑っていました。
誰かと比べて焦ることはなかったし、自分のペースで動いてはいた。
でも、内側ではじわじわ疲れていて、それをまぎらわせるように、人と会ったり、新しい予定を入れたりしてたんです。
刺激がほしかったんじゃなくて、仕事だけで終わる毎日がどうしても嫌だったんです。
ちゃんとわかってました。
楽しい予定で、自分をごまかしてたことも。
でも、外に出るたびにぐったりして、その矛盾に気づくのがまたしんどくて。
これがHSS型HSPの「もどかしさ」なんだと思います。
「作る時間」が自分を満たしてくれるようになった

そんな変化が起きたのは、会社を辞めて、時間に余裕ができたことがきっかけでした。
私はもともと、「何かを作ること」が好きです。
文章も、デザインも、料理も、小説も。
(小説は公開してないけど、1日の中でかなりの時間かけて作って、一人で楽しんでいます。)
誰に求められてなくても、自分で考えて形にする作業が、昔から好きだったんです。
だから時間ができたとき、自然とそこに手が伸びただけ。
むしろ、それ以外の選択肢は特にありませんでした。
改めてやってみて感じたのは、やっぱりこの感覚は、自分にとって「快」の領域だということ。
外の刺激と違って、消耗しない。
むしろ整う。
この感覚は、外で得られる一時的な刺激とはまったく違うものでした。
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快と刺激の違いに気づいたとき、世界が変わった
今回私は、「快」と「刺激」は違うものなんだとはっきりわかりました。
これまでは、どちらも「楽しいもの」だと思っていて深く考えたことがなかったけれど、体感として明らかに別のものでした。
刺激とは
一見すると楽しいし、テンションも上がる。
でも、それは「外から与えられる」もので、自分の内側とは切り離されている感覚がありました。
- 外から与えられるもの
- 強くて派手で、瞬間的にテンションが上がる
- でもあとからドッと疲れる
- 欲しい、でも過剰だと不安定になる
その場では高揚するけれど、持続せず、あとから反動がくる。
「刺激」は、エネルギーというより消耗に近いものでした。
快とは
それに対して「快」は、自分の中から静かに湧いてくるもの。
誰かに見せるためじゃなく、ただ「自分にとって心地いい」と感じられる感覚でした。
- 内側からじわっと湧く感覚
- 派手じゃないけど、深く長く残る
- 心地よくて、整って、安心できる
- むしろ「足りない」くらいがちょうどいい
強い高揚感はないけれど、落ち着いた満足感がある。
しかもそれは、自分の世界の中にちゃんと存在していました。
私はずっと、「快」と「刺激」を同じものだと思ってた。
ワクワクが欲しいと思っていたけど、ほんとうに必要だったのは「落ち着く心地よさ」だったんだなと。
しかも、それは外にはなくて、「自分の世界の中」にあったんですよね。
刺激ジャンキーから、「内的快感オタク」へ
この変化は、ある意味では「老化」なのかもしれません(笑)
でも、それだけじゃなくて、「自分の気質を深く理解したこと」が何より大きかったように思います。
「刺激に強い私」じゃなくて、
「刺激に弱いけど、内側に宇宙がある私」でいいんだって。
そう思えるようになってからは、何かを「追いかける」よりも、「今、ここ」を味わうほうが面白くなりました。
一人でノートを書いたり、記事構成を練ったり、デザインを調整したり。
そういう時間のほうが、外出よりずっと深くて、充実している。
なんなら、「自分の世界で遊ぶことに全振りした人」がいちばん自由で最強なんじゃないかって、最近は思ってます。
娘の創作にも、その影響が見えてきた

娘も「何かを作る」のが大好きです。
工作、お絵描き、おりがみ、あとはなんか、自分の世界のお話づくりもしてるみたい。
自分の中にあるイメージを、自由にカタチにしていくのが楽しいみたいです。
彼女が何かに集中しているときの顔は、とても安心していて、穏やか。
そして何より、嬉しそうなんです。
これは遺伝なのか、環境なのか。
きっと両方あると思うけど、私は「好きなものを好きでいていいよ」とずっと伝えてきました。
- 周りと同じじゃなくていい
- 評価されなくてもいい
- 楽しいなら、それでいい
そんなふうに育ててきたからなのか、娘も「自分の世界で遊ぶ」力をちゃんと持ってる。
それがとても誇らしいし、ちょっとホッとする気持ちもあるんです。
というのも、「外に行かないと満たされない」って思い込んでいた頃の私は、いつもどこか消耗していたから。
だから娘には、「足さないとダメ」じゃなくて、「今あるもので楽しめる力」を持っててほしかった。
そういう意味で、今の彼女の姿は、私にとってひとつの救いでもあるんです。
「整った土壌」では、創造性が芽吹く
私自身が「作ること」に安心を感じているからこそ、娘の創作にもちゃんと向き合える。
「そんなの意味あるの?」なんて言わない。
「なにこれ! 面白いね!」って一緒に楽しめる。
これって、親が満たされている状態だからこそできることなんだろうなって思います。
自分で自分を満たすことにまだOKを出せなかった頃の私だったら、「こんなことで満足してていいのかな」とか「もっとちゃんとしなきゃ」って思っていたかもしれません。
でも今は、それこそが「自分の基準で生きてる」ってことなんだとわかってます。
娘がそれを、自然にやってのける姿を見ると、本当に頼もしくて救われる気持ちになるんです。
娘にそれがちゃんと伝わってたんだなと思うと、ちょっと報われる気がしました。
自分の世界で遊べるようになったら、人生はラクになる
自分の世界が「楽しい場所」になったら、外の世界に合わせて消耗しなくてよくなります。
- すごい自分にならなくていい
- 無理に誰かとつながらなくていい
- 何かを証明しなくても、ここにいていい
もちろん、人と関わるのが嫌いなわけじゃないし、ときどき外に出るのも楽しいです。
でもそれは、「逃げ場としての外」じゃなくて、「選んで出かける外」になった。
家にいても、誰とも会わなくても、ちゃんと楽しく過ごせる。
これって、HSS型HSPの私にとって、すごく大きな安心なんです。
外の刺激を求めてた頃より、今のほうがずっと「満ちてる」

HSS型HSPって、「飽き性で刺激を追いかけてばっかりの人」と思われがちです。
でも私はこう思っています。
本当のHSS型HSPの強さは、「快を整える力」にある。
刺激を「受ける側」じゃなくて、快を「作る側」になったとき、自分の気質に対する理解がガラッと変わります。
だからもし今、
- 誰かとつながっていないと、不安になる
- なにかを成し遂げないと、ここにいていい気がしない
- ちゃんとしてない自分に、ずっと落ち着かなかった
そんなふうに感じている人がいたら、「快と刺激は違う」という視点を持ってみることを、ぜひおすすめしたいです。
もしかしたらもう、あなたの中にも「じゅうぶん満ちている世界」があるかもしれません。
それに気づけたら、外の世界との付き合い方がきっと変わります。
まとめ:「足りない」からじゃなく、「満ちている」から動く
私にとって「快」を整えることは、ただ落ち着くためでも、癒されるためでもありません。
ちゃんと「自分の基準」に戻ってこれる場所を持つこと。
それが、これからの私の生き方の軸になると思っています。
HSS型HSPだからといって、ずっと刺激を追いかけ続ける必要はない。
むしろ、「快をつくる側」になったとき、本当の自分とちゃんとつながれる。
そう実感できるようになってから、私はずっとラクになりました。
「足りないから動く」のではなく、「もう満ちてるからこそ、静かに選べる」。
そんな生き方を、私はこれからも続けていきたいと思っています。
